全てはマクロな世界の我々が感じているだけの幻想
- 2013 11/01 (Fri)
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超弦理論入門
今回はこちらの本のご紹介。
大栗先生の超弦理論入門 (ブルーバックス)
超弦理論は、すべての物質が、大きさのない「点」のような粒子ではなく、1次元的に拡がった「ひも」のようなものでできていると考えます。
この本は、専門家にとっても超難解なこの理論を、数式も使わず、丁寧に解説してくれています。
究極の統一理論を求めて
昨年、CERNのLHCを用いた衝突実験で、素粒子の標準模型の中でも最後まで未発見のまま残されていたヒッグス粒子の存在が確認され、世界中で大きなニュースになりました。
そして、今年のノーベル物理学賞は、ヒッグス粒子の存在を半世紀前に予想した、ピーター・ヒッグス氏と、フランソワ・アングレール氏が受賞したことは、記憶に新しいところです。

先端物理学の世界では、宇宙の姿や誕生のメカニズム、あらゆる物質の基本単位までを解明しようと試みています。
その中で超弦理論は、重力の理論と量子力学を統合する究極の統一理論の候補と言えます。
著者である大栗氏は、超弦理論や場の量子論を第一線で研究する現役の物理学者で、自身が超弦理論の研究を通して、世界の見方が根底からくつがえるような経験をしたと言っています。
実際の研究現場における活気が、この著書からも十分伝わってきます。
また、金融市場や相為替相場の裁定機会を例にとってゲージ原理を解説したり、ヒッグス粒子の意義については、金本位制を例にとるなど、私たちにとっても興味深いアプローチで解説してくれています。
ちなみに大栗氏と一緒に「トポロジカルな弦理論」を発表したベルシャドスキー氏は、あの有名なヘッジファンド会社のルネサンス・テクノロジーにいるそうです。
空間とは何か
アインシュタインは、「時間」や「空間」が、絶対不変な概念ではない事を明らかにしました。
超弦理論の研究では、空間そのものが、より根源的なものから現れてくる性質である事を明らかにしつつあります。
味や温度や色が二次的な概念のように、「空間」も基礎的なものではなく二次的な概念であるというのです。
ミクロな世界の基礎理論まで行くと、温度も、空間も、その中に働く重力も、本質的なものではなく、全てはマクロな世界の私たちが感じているだけの幻想という事です。
私たちは習慣によって、
重力があったり、
次元があったり、
空間があったりすると思うが、
現実に存在するのは・・・・・・・
「・・・・・・」の部分に入る言葉、今のところは残念ながら、神のみぞ知る領域。
以下は大栗氏のその他の著書になります。
これらを先に読んだ方が、より理解が深まるでしょう。
重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書)
強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く (幻冬舎新書)

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- posted 21:54 |
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